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消費税の得意な税理士 中嶋聡税理士事務所  
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 中嶋聡税理士事務所top>>よくある質問>>消費税に関するよくある質問

消費税に関するよくある質問
Q:消費税の納税義務の判定方法は?
Q:消費税の簡易課税の計算方法は?
Q:簡易課税を採用したいときの手続きは?
Q:人員補充策として正社員or非正社員(外注費)のどちらを活用すればいいですか?
Q:現在雇用している従業員について請負契約を結び外注化する方法とは?
Q:消費税の本則課税も2年間継続しなければならないのですか?
Q:事務所移転時の注意点を教えて下さい。
Q:新たに課税事業者となるときの注意点について教えて下さい。
Q:事務所賃貸の際に支出した敷引きの取り扱いについて教えて下さい。
Q:仕入税額控除の要件となっている帳簿及び請求書等の保存について詳しく教えて下さい。
Q:非課税売上が多い場合の消費税計算上の注意点について教えて下さい。
Q:非課税売上が多い場合の具体的な計算方法について教えて下さい。
Q:同業者団体の会費等を支払った場合の課税関係について教えて下さい。
Q:損害賠償金を受け取った場合の課税関係について教えて下さい。
Q:会社の備品を役員が個人使用することになった場合の取り扱いについて教えて下さい。
Q:個人事業者の消費税の計算で注意しなければいけないことはありますか。
Q:平成22年度の税制改正について教えてください。
Q:還付加算金を受け取った場合の消費税の取り扱いについて教えてください。

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 消費税FAQ(消費税)
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Q.消費税の納税義務の判定方法は?
 自分が消費税を納めないといけないかどうかはどのように判定すれば良いのでしょうか?
 また納めないといけなくなった場合に、来年の申告までに、なにか準備しておかないといけない事はあるのでしょうか?

A.
 消費税の納税義務の判定は「基準期間における課税売上高」が1000万円を超えているかどうかで判断します。
 個人事業者の場合、基準期間とは前々年のことを指しますので、平成20年の納税義務は平成18年の課税売上高で判定することになります。

 元々、基準期間における課税売上高と比較する金額は、平成16年の3月31日までに開始する課税期間については3000万円だったのですが、平成15年の税制改正により、平成16年4月1日以後開始する課税期間から(個人事業者については17年分の消費税の納税義務の判定から)1000万円に下げられました。


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Q.消費税の簡易課税の計算方法は?
 消費税の計算方法には簡易課税という方法があり、原則的な計算方法よりお得だという話を聞きました。具体的な計算方法について教えてください。

A.
 簡易課税制度は、原則的な差し引き計算の方法(本則課税)が(Q:消費税の納税義務の判定方法は?)にあるとおり煩雑であるため、比較的簡便な課税方式として小規模事業者に認められている消費税の計算方法です。
 簡単に算式にすると以下のようになります。
 預った消費税(仮受消費税)−((仮受消費税)×みなし仕入率(注))=納付税額

つまり売上のみの資料(預った消費税)から納付税額を算定することになり、この場合、本則課税において差し引き計算(税額控除)の条件とされていた伝票などの帳簿書類や請求書等の保存は不要になります。
 しかしながら、本則課税に比べて有利かどうかは、その事業者の方が実際にいくらの消費税(仮払消費税)を支払っていたかによって異なるため、必ず簡易課税の方が有利になるということはありません。心配な方はお知り合いの税理士に相談の上、現状どちらが有利になるかのシミュレーションをしてもらうと良いと思います。

例1)卸売業、仮受消費税1000、仮払消費税800のケース
・本則課税 1000-800=200(納付税額)
・簡易課税 1000−(1000×90%)=100
・有利判定 200>100 ∴簡易課税有利

例2)卸売業、仮受消費税1000、仮払消費税1200のケース
・本則課税 1000-1200=△200(還付税額)
・簡易課税 1000−(1000×90%)=100
・有利判定 △200<100 ∴本則課税有利

※上記の計算はあくまでも簡便なシミュレーション例ですので、実際に採用の判断をされる際には当事務所までご相談下さい。

(注)みなし仕入率は業種ごとに決められています。(どの業種に該当するかの判定は取引ごとに行うことになります。従って、一つの事業者の計算において、複数の業種の課税売上が発生することもあります。複数の事業を営んでいる事業者の消費税の計算方法についてはこちら。)
・卸売業(第1種事業)・ ・ ・ 90%、小売業(第2種事業)・ ・ ・ 80%、製造業等(第3種事業)・ ・ ・ 70%、その他の事業(第4種事業)・ ・ ・ 60%、サービス業等(第5種事業)・ ・ ・ 50%


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Q.簡易課税を採用したいときの手続きは?
 どうやら簡易課税の方が有利になりそうですので、採用するための手続きについて教えてください。

A.
 簡易課税の採用するときの手続きとしては、
 @原則として採用したい課税期間が始まる前までに納税地の所轄税務署長に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。(開業年や相続・合併・分割等があった課税期間についてはこの限りではありません。)
 Aさらに基準期間における課税売上高が5000万円以下(平成16年3月31日以前に開始する課税期間は2億円以下)である課税期間に限られます。

 さらに簡易課税制度の採用をやめたいときは、「簡易課税制度選択不適用届出書」を所轄税務署に提出する必要があります。
 ただし、この簡易課税制度は2年間の継続適用になっており一旦「簡易課税制度選択届出書」を提出すると、原則2年間は「簡易課税制度選択不適用届出書」の提出をすることはできなくなります。(シミュレーションの際にお気をつけ下さい。)

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Q.人員補充策として正社員or非正社員(外注費)のどちらを活用すればいいですか?
 当社は前従業員の退職につき従業員の補充を考えています。従業員の採用については正社員を活用する方法と派遣社員等の非正社員を活用する方法があります。経費削減には派遣社員等の外注費化がいいと言われていますが、事務処理・税務面を含めてもう一度メリット・デメリットについて教えて下さい。


A.
  近年、人件費抑制のため正社員ではなく非正社員(派遣社員等の外注費)を活用する企業が増加していますが、人員補充を考えた場合、非正社員を活用するメリット・デメリットとしては次のことが考えられます。

メリット
 ア.人員募集(広告、面接)にかかる、費用・時間が短縮される
 イ.仕事に必要なある程度の能力を持つ人が派遣されるので、新人としての教育費・研修費が抑制される
 ウ.直接の雇用関係が無いため、いつでも打ち切ることができる(季節労働、自社の方針に合わない等)
 エ.直接の雇用関係が無いため、社会保険に加入する必要もなく、源泉徴収も行わなくて良いので事務コストの削減ができる
 オ.派遣会社に支払う外注費は消費税の計算上、仕入税額控除が適用できる(本則課税事業者)

デメリット
 ア.外注費には派遣会社の利益等が上乗せとなるため、単純な労働コストは増加する。
   (単価が高くなる)
 イ.完全な時間計算となるので、いわゆるサービス残業といったものができない
 ウ.直接の雇用関係がないため、自社と共に成長していこうというモチベーションに欠けることが考えられる

上記のようなメリット・デメリットを比較検討の上、人員補充の際には外注費を選択することを視野にいれる必要があると思われます。
 なお給与にするか外注費にするかの具体的な検討の方法として、それぞれの時間単価を算出しそこに社会保険料や事務コスト、消費税の仕入税額控除額等を考慮して修正後の時間単価を計算し比較するのも有効でしょう。
 また単純作業や短時間の労働である場合にはアルバイト・パート補充するのがよいでしょう。

 この他、人員補充策ではないのですが、外注費絡みの人件費削減策として今いる正社員を非正社員化(外注費化)する方法が考えられます。
これについては、次回述べてみたいと思います。


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Q.現在雇用している従業員について請負契約を結び外注化させる方法とは?
 今回は前回の続きとして正社員の非正社員化について書きたいと思います。

A.
  給与を外注費に変える方法としては、現在雇用している従業員について請負契約を結び、雇用契約を請負契約に変更していく手法が考えられます。この手法を用いた場合のメリット・デメリットとしては次のことが考えられます。
 
メリット
 ア.仕事の無いときは雇わなくていいので、不要な固定費を削減することができる
 イ.社会保険料の負担がなくなり、源泉徴収等の事務コストも削減できる
 ウ.仕事の内容を既に理解しているため、教育コストの負担が軽減される
 エ.支払った外注費については消費税の計算上、仕入税額控除ができる(本則課税事者) 

デメリット
 ア.元従業員は確定申告をしなければならない(事業者として)
 イ.元従業員は国民健康保険・国民年金等に自分で加入しなければならない
 ウ.雇用契約が請負契約に変わることによって、元従業員との関係が悪化する可能性がある

上記のように従業員の外注費化はコスト面においては十分なメリットがあります。
しかしながらどの業種にも適用できるものでない(建設業や業務内容的にある程度独立している職務でないと外注費化は難しい)ということ、また元従業員から 見ると従業員時代の福利厚生水準からの悪化は避けられないことから、従業員との意思疎通を通じて良好な関係を維持できる様、十分に検討してから実施すべき と考えられます。
 また従業員と外注費との明確な区分ができていないと、税務調査時に源泉税の追加徴収や仕入税額控除の不適用を指摘されることがありますので下記を参照して、外注費としての実態要件を備えておく必要があります。

社  員 外  注
労働対価の計算 日 当 出来高
賞与 ある ない
指揮命令 会社 外注先
責任の所在 会社の指揮命令 自己判断
車や道具の所有 会社 外注先
請求書の発行 会社が給与明細発行 外注先
時間的拘束 ある ない

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Q.消費税の本則課税も2年間継続しなければならないのですか?
 
私は個人事業を営んでおり、消費税の課税事業者に該当しております。今まで簡易課税により消費税を計算しておりましたが、この度新しい事務所を借り、内装や備品の取得等が多数あった為、前年に簡易課税制度選択不適用届出書を提出し、今年は本則課税により消費税の申告をする予定です。
来年は特に設備投資等の予定もないため、また簡易課税により消費税の申告を行いたいのですが、本則課税計算を2年間続けないと簡易課税には変更できないのでしょうか。

A.
いいえ。本則課税から簡易課税への変更には2年継続適用要件はありません。

 消費税の計算方式には本則課税と簡易課税の2種類があります。この内、本則課税はその名の通り消費税計算の本来の方法で、特に届出がない場合はこの方法により消費税額を計算します。一方、簡易課税は@基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者がA選択届出書を期限内に提出することによって、初めて適用できる計算方式です。
一旦簡易課税届出書を提出した場合には、その届出書の効力が発生してから2年間は継続して簡易課税方式により消費税の納付税額の計算をしなければなりません。
(もちろん2年以内であっても、基準期間における課税売上高が5000万円を超えた課税期間は簡易課税の適用を受ける事ができませんので、本則課税により消費税の計算をする事になります。)

 消費税には簡易課税を含め「選択した場合には2年間継続して適用しなければいけない」というものが多くありますが、この2年継続適用要件は消費税本来の申告、計算方式等からの変更を選択した場合にだけ当てはまるものです。

 御質問の件については簡易課税から本則課税へと本来の方法に戻っただけですので、2年継続適用要件には当てはまらないことになります。
 したがって、基準期間における課税売上高が5,000万円以下であれば、本年中に簡易課税制度選択届出書を提出することにより、来年から再び簡易課税により消費税を計算することができます。
<図解>
簡易課税の2年継続適用

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Q.事務所移転時の注意点を教えて下さい。
 当社は設立数年の法人ですが、事業も順調よくいってるので翌期にもう少し広い事務所に移転しようと考えています。何か注意点があれば教えて下さい。

A.
事務所移転の際には敷金や礼金、内装費等の普段あまりない費用が発生しますので、正しい会計処理を行うことが大切です。
ちなみに敷金(返還あり)については差入保証金、礼金・敷引(返還なし)については繰延資産(権利金)として原則60ヶ月償却を行うことになります。
減価償却資産についても見積書を見て適切な科目に振替え、資産ごとに適用される耐用年数(償却率)を検討する必要があります。

 また消費税についても気をつけなければなりません。
ご質問には御社が現在課税事業者であるのか免税事業者であるのかが書かれていないので分かりませんが、
翌期の納税額をシミュレーション(本則課税or簡易課税)する際に上記礼金や内装費、月々の事務所家賃を踏まえてシミュレーションをする必要があります。

礼金・敷引等の解約時に返還されない支出に関する消費税の取り扱いはこちら

シミュレーション結果によっては
 簡易課税⇒本則課税
 免税事業者⇒課税事業者
への変更が必要となる可能性もあります。
変更の際の選択(不適用)届出書の提出期限は、適用を受けようとする事業年度の前事業年度末までとなっております。

したがって、ご質問のケースでは当期中に変更するかどうかの判断を行う必要がありますので、ご注意下さい。


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Q.新たに課税事業者となるときの注意点について教えて下さい。
 私は平成18年に開業した個人事業者です。開業年の(課税)売上高が1,000万円を少し超えていたので、平成20年の今年から消費税の課税事業者になるようなのです。今年の売上が1,000万円以下でも申告は必要なのでしょうか?また申告にあたっての注意点などはありますか?

A.
 消費税の納税義務があるかどうか(課税事業者になるかどうか)は、「Q:消費税の納税義務の判定方法は?」にもあるとおり、あくまでも前々年(法人の場合は原則として前々事業年度)の課税売上高で判断する事になりますので、今年の売上規模は関係ありません。
 極端な事を言えば、前々年が1,000万円を超えていれば、消費税の納税義務が発生し、今年の売上が100円でも200円でも申告が必要になります(※1)。

(※1)課税事業者でも課税売上(輸出免税売上を除く)がなく、かつ納める税金(差引税額)が無い場合には申告義務は生じません。


また、今年から新たに課税事業者となる場合には以下の規定の適用関係に注意する必要があります。

@期首棚卸資産に係る消費税額の調整
A免税事業者であった課税期間の課税仕入に対する仕入返還の仕入税額控除の特例の不適用(期首棚卸資産の調整の適用を受けたものを除く)
B免税事業者であった課税期間の課税売上に対する売上返還、貸倒れの税額控除の不適用
C長期割賦販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例(延払基準)の不適用

(※2)@、Aの規定は簡易課税制度の適用を受ける場合には適用されません。

 このうち「@期首棚卸資産に係る消費税額の調整」の規定は免税事業者であった期間に購入して売れ残った棚卸資産について、課税事業者になってから販売する際に、その在庫棚卸資産について支払った消費税額の控除を認める規定です。
 納税者にとっては有利な規定なのですが、失念しやすい項目でもありますので、申告の際には十分お気をつけ下さい。


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Q.事務所賃貸の際に支出した敷引きの取り扱いについて教えて下さい。
 事務所の開設に伴って賃貸契約を結びましたが、契約の時に支払った敷金や権利金の処理がわかりません。取り扱いを教えていただけませんでしょうか。

A.
 基本的な消費税の考え方としては、住宅の貸付けが非課税となっています。
その判定は、契約書の賃貸の目的が「居住の用に供する」とか賃貸物件「居住用」との記載を見て判断することになります。

したがって、賃貸目的が「事務所」とか「店舗」等の住宅以外の貸付けについては消費税が課税される取引となります。

この考え方は共用部分の共益費や解約時に返還されない敷引・礼金といった家賃に付随する支払いにも適用されますので、「事務所等の貸付け」として家賃が課税取引になるものであれば、共益費や敷引等も課税取引となります。同様に「住宅の貸付け」として家賃が非課税になるものであれば、その共益費や敷引非課税取引となります。(水道光熱費や駐車場代の実費負担分はいずれの場合でも課税取引となります)

 4月10日に事務所賃貸契約によって、4月分の日割り家賃20万、5月分家賃30万、敷金(差入保証金)300万(うち30%が返還されない敷引・権利金)、仲介手数料30万円の合計380万円を支払った場合の仕訳例及び消費税の課税関係は以下のようになります。
(借方) (貸方)
地代家賃 20万円 (課税)  普通預金 380万円
前払費用 30万円 (不課税)
支払手数料 30万円 (課税)
差入保証金 210万円 (不課税)
権利金(長期前払費用)※ 90万円 (課税)
※税法上の繰延資産として原則60ヶ月償却

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Q.仕入税額控除の要件となっている帳簿及び請求書等の保存について詳しく教えて下さい。
 本則課税では、預った消費税(課税標準額に対する消費税額)から支払った消費税(課税仕入れ等の税額)を差し引いて納付する消費税を計算するそうですが、その差し引きできる要件として「帳簿及び請求書等の保存」が必要とききました。具体的にはどのような書類を保存しておけばよいのでしょうか?

A.
 消費税法において、課税標準額に対する消費税額(仮受消費税)から控除することができる課税仕入れ等の税額(仮払消費税)について厳格な帳簿及び請求書等の保存義務が課されています。(消法30F)

 帳簿及び請求書等の保存がない場合、その保存がない課税仕入れ等の税額については税額控除を認めない旨が規定されており、その帳簿と請求書等の記載内容等についても消費税法第30条第8項及び第9項において詳細に規定されています。 したがって、帳簿等の記載方法がマズイと、保存がない場合と同様に取り扱われることになり最悪の場合には仕入税額控除が全く認められないことになるため注意が必要です。

@帳簿
 消費税法においては、帳簿そのものの具体的な定義はなされていませんが、一般的には「金銭の出納などの日々の取引を継続的に記録している書類」ということで、総勘定元帳や、補助元帳(仕入帳、売掛・買掛帳、現金出納帳、預金出納帳)などのいわゆる元帳と呼ばれるものに限らず、営業日誌(作業日報)や伝票(入出金伝票、振替伝票)等も含まれることとされています。

 上記の帳簿に必要な事項を記載しなければいけないわけですが、消費税法第30条第8項では税額控除の要件を満たす帳簿の記載内容について次のように規定しています。

課税仕入れ等の税額が課税仕入れに係るものである場合には、次に掲げる事項が記載されているもの
イ. 課税仕入れの相手方の氏名又は名称
ロ. 課税仕入れを行った年月日
ハ. 課税仕入れに係る資産又は役務の内容
ニ. 課税仕入れに係る支払対価の額
(課税貨物に係る帳簿の記載内容は省略)

A請求書等
 一方、請求書等とは次に掲げる書類をいいます。(消法30H)
 事業者(自社)に対して課税取引を行う他の事業者(仕入先)が交付する請求書、納品書等で次に掲げる事項が記載されているもの。
イ. 書類の作成者の氏名又は名称
ロ. 課税資産の譲渡等を行った年月日(課税期間の範囲内で一定の期間内に行った課税資産の譲渡等につきまとめて当該書類を作成する場合には、当該一定の期間)
ハ. 課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容
ニ. 課税資産の譲渡等の対価の額(当該課税資産の譲渡等に係る消費税額及び地方消費税額に相当する額がある場合には、当該相当する額を含む。)
ホ. 書類の交付を受ける当該事業者の氏名又は名称

その課税取引が小売業、飲食店業、タクシー業、駐車場業(不特定多数の者に提供するものに限る。)、写真業その他不特定多数の者に資産の譲渡等を行う事業に係るものである場合には、ホ.の事項は記載の必要がありません。

この他、一定の要件を満たす仕入明細書も請求書等に含まれることとされています。

 仕入税額控除のためには原則として帳簿及び請求書の両方の保存が必要です(注)。したがって領収書だけもらってるから安心というわけにはいきません。

 また、よくある間違いとしては、クレジットカードで備品等を購入した際にカード会社から送られてくる利用明細書を請求書として保存されているケースがありますが、請求書等はあくまでも利用したお店そのものが発行するものでなければなりませんので、厳密には仕入税額控除が認められません。備品購入の際に利用したお店から交付を受けた領収書等を保存するようにして下さい。


(注)課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が3万円未満の場合又は3万円以上であっても請求書等の交付を受けられなかったことにつきやむを得ない理由がある場合(自販機での購入等)には帳簿のみの保存でよいこととされています。


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Q.非課税売上が多い場合の消費税計算上の注意点について教えて下さい。
 本則課税では、非課税売上高の割合が多いと通常に比べて煩雑な計算をしないといけないと聞きました。具体的にどのように計算すればよいか教えて下さい。
A.
 本則課税の場合、全体の売上高の中に占める非課税売上高の割合が5%を超える(課税売上割合95%未満)と一定の調整計算が必要になります。

5%以下の場合には売上の際に預った消費税(仮受消費税)から仕入れの際に支払った消費税(仮払消費税)を全額控除することができるのですが、5%を超えると支払った消費税の中から控除してもらえない金額がでてくることになります。

つまり税額控除を制限する計算が必要となります。

制限する計算の基本的な考え方は、売上と仕入のひも付きで考えます。
そして「非課税売上高を得るための仕入れ(に係る消費税)は控除させない」ということになっています。

非課税売上に関しては消費税を課さないこととされていますので、事業者は売上の際消費者等から消費税を預る必要がありません。その代わり非課税売上に貢献する消費税も控除させてもらえなくなります。


簡単な具体例を挙げると以下のとおりです。

例)課税売上高2億1千万円(税込み)、非課税売上高2億円、課税仕入高1億500万円(税込み、うち5,250万円は非課税売上にひも付く仕入れ) 

・課税売上割合95%以上(非課税売上割合5%未満)の場合
 売上に係る消費税 1,000万円 − 仕入れに係る消費税500.万円 = 納付税額500万円

・課税売上割合95%未満(非課税売上割合5%以上)の場合
 売上に係る消費税 1,000万円 −( 仕入れに係る消費税 500万円 − うち非課税売上に貢献する仕入れに係る消費税250万円) = 納付税額 750万円



非課税となる取引の具体例は
@土地等の譲渡及び貸付、A有価証券等の譲渡、B貸付金利息、預金利息、C保険料、D信用保証料、E行政手数料、F身体障害者用物品の譲渡、G社会保険診療報酬、H居住用家屋の家賃、I出産費用、J埋葬費用等があります。

さらにこれらの非課税売上にひも付く課税仕入の具体例としては、
@土地の売却の際に不動産業者に支払う仲介手数料、造成費用、鑑定費用、A株式売却の際に証券会社に支払う売買委託手数料、B診療所等が社会保険診療に使用する薬剤の仕入れ、C居住用賃貸マンションの取得費用等があります。

さらに詳しい計算方法は次回以降に解説します。


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Q.非課税売上が多い場合の具体的な計算方法について教えて下さい。
 本則課税の場合に、非課税売上高の割合が多いときの計算方法を教えて下さい。
A.
 前回の回答のとおり、全体の売上に占める課税売上の割合(=課税売上割合)が95%未満の場合、事業者が支払った消費税のうち非課税売上高に対応するものは仕入税額控除ができません。

税額控除できる消費税額の計算方法は「個別対応方式」「一括比例配分方式」の二通りの方法があります。

「個別対応方式」はその名前のとおり個別に課税仕入れ等に係る消費税額を「1.課税売上高に貢献するもの」、「2.非課税売上高に貢献するもの」、「3.課税・非課税売上高に共通して貢献するもの(ようするにひもつきがわからないもの)」の3つに分類し、

 1. + 3. × 課税売上割合 = 仕入税額控除 で計算します。

課税仕入れ等の内容を3種類に分類していくことを「区分経理」といいます。

一方「一括比例配分方式」は「区分経理」を行わず、課税仕入れ等全体を「3.課税・非課税売上に共通して貢献するもの」と考えて、

 課税仕入れ等の消費税額×課税売上割合 で計算します。

計算例)課税売上割合 90%、1.課税売上高に貢献するもの 100万円、2.非課税売上高に貢献するもの 50万円、3.課税・非課税売上に共通して貢献するもの 120万円、合計270万円 の場合の仕入税額控除の金額は

・個別対応方式
 100万円 + 120万円 × 90% = 控除対象の仕入税額 208万円

・一括比例配分方式
 270万円 × 90% = 控除対象の仕入税額 243万円

この場合は、一括比例配分方式の方が有利になります。208万円<243万円


事業者が「区分経理」を行っている場合、「個別対応方式」、「一括比例配分方式」のいずれか有利な方を選択できますが、「区分経理」行っていない場合には「一括比例配分方式」で仕入税額控除額を計算しなければなりません。

この選択には届出書の提出は必要なく税額計算時に検討すればよいのですが、一旦一括比例配分方式を選択した場合、その後2年間は継続して「一括比例配分方式」で計算する必要があります(2年継続適用)。※

個別から一括への変更には制限がありませんので、前期個別対応方式で計算していても当期から一括比例配分方式に変更することができます。

※消費税法第30条第5項:
一括比例配分方法により計算することとした課税期間の初日から同日以後2年を経過する日までの間に開始する各課税期間においてその方法を継続して適用した後の課税期間でなければ、個別対応方式により計算することは、できないものとする。

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Q.同業者団体の会費等を支払った場合の課税関係について教えて下さい。
 先日、所属している同業者団体の会費を支払いましたが、仕入税額控除の対象となりますか。また会社所在地の町内会費やお祭りの協賛金等の取り扱いについても教えて下さい。

A.
事業者が、その所属する同業者団体等に対して会費等を支払ったときに、その会費等が仕入税額控除の対象となる課税仕入れに該当するかどうかの判断は、その支払に対価性があるかどうかで行います。

つまり、同業者団体等の通常の運営費用として使われるもので、明確な対価性がないものとして同業者団体側で消費税が課税されないものとして処理している場合には、支払った事業者側でも仕入税額控除の適用対象とすることはできません。

同業者団体等に支払う入会金についても同様に、その支払に対して直接的に同業者団体等から見返り(反対給付)を得られるものでない限り、課税仕入れには該当しません。

一方、会費等という名目であっても実質的には出版物の購読料、映画・演劇等の入場料、職員研修の受講料又は施設の利用料等として明確な対価性があると認められるときは、仕入税額控除の適用を受けることができます。

町内会費やお祭りの協賛金も判断基準としては同じです。単に付き合いで支払っているような協賛金や直接的な見返りのない町内会費については課税仕入れとすることはできません。

実務的には判断の難しいケースもありますが、その場合には、支払先の同業者団体等に問い合わせて先方との処理をあわせておく(※)という方法も、税務調査のリスク回避方法としては考えられます。

※課税仕入れにするつもりであれば、原則、同業者団体側では課税売上になっていなければ辻褄が合わないため。


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Q.損害賠償金を受け取った場合の課税関係について教えて下さい。
 先日、商品の配達中に交通事故に会い、事故の補償金として加害者側から120万の支払いを受けました。この補償金の消費税の取り扱いについて教えて下さい。なお商品は譲渡等を行う際に非課税とされる資産ではありません。

A.
 損害賠償金のうち、心身又は資産につき加えられた損害の発生に伴い受けるものは、資産の譲渡等の対価に該当しませんので、不課税取引になります。

しかし例えば、次に掲げる損害賠償金のように、その実質が資産の譲渡等の対価に該当すると認められるものは資産の譲渡等の対価に該当することとされています(消費税法基本通達5−2−5)。

(1)損害を受けた棚卸資産等が加害者(加害者に代わって損害賠償金を支払う者を含む。)に引き渡される場合で、当該棚卸資産等がそのまま又は軽微な修理を加えることにより使用できるときに当該加害者から当該棚卸資産等を所有する者が収受する損害賠償金
(2)無体財産権の侵害を受けた場合に加害者から当該無体財産権の権利者が収受する損害賠償金
(3)不動産等の明渡しの遅滞により加害者から賃貸人が収受する損害賠償金

それぞれ、名目的には損害賠償金となっていますが、実質的には棚卸資産の譲渡や無体財産権(無形固定資産)の使用料、不動産の賃貸料を収受する取引と考えられるためです。

そのため、ご質問の交通事故の補償金について、商品(課税資産)を加害者側に引き渡している場合で、その棚卸資産がそのまま、または軽微な修理で使用できる場合には、課税売上となります。

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Q.会社の備品を役員が個人使用することになった場合の取り扱いについて教えて下さい。
 従来から、会社事務所の応接スペースに絵画(時価30万円)を飾っていましたが、先日事務所移転に伴って応接室を廃止しました。
 そのため、現在はその絵画を社長自宅の応接間に飾っています。
絵画の自宅への移設の際、会社と社長との間で特に金銭のやりとりはしていませんが、税務上問題はないでしょうか?

A.
通常、贈与等の対価のやりとりがない取引については、消費税法上、課税の対象外(不課税)取引とされ、消費税の計算対象からは除外されます。

しかしながら、すべての取引についてこの原則を認めてしまうと、役員の個人的な消費に充てられる資産も、会社を通じて購入することで、その資産に係る消費税の税額控除のみが可能となり、不当に税負担を軽減させることが可能となってしまいます。

そこで、消費税法では、@個人事業者の家事消費とA法人の自社役員に対する資産の贈与については、対価のやりとりがない場合であっても、資産の譲渡があったものとみなすこととしています(みなし譲渡)。

この場合、家事消費又は贈与された資産が棚卸資産(商品等)か棚卸資産以外の資産か区分し、それぞれ以下の金額を売上計上金額として消費税の計算を行う必要があります。

1.棚卸資産以外の資産の場合 ・・・ その資産の時価
2.棚卸資産の場合 ・・・ 通常の販売価額×50%か仕入価額のいずれか大きい金額

したがって、ご質問の件については、一時的な保管ではなく、完全に社長の自宅で使用されていると考えられますので、上記法人の自社の役員に対する贈与に該当し、その絵画の贈与時の時価30万円を課税売上として認識し、消費税の計算を行う必要があります。

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Q.個人事業者の消費税の計算で注意しなければいけないことはありますか。
 私は2年前に開業した個人事業者ですが、今回から消費税の申告をしなければいけなくなりました。
消費税の計算で、個人事業者が特に気をつけなければいけない点はありますか?


A.
法人と個人事業者の消費税の計算は以下の点が異なりますので、ご注意下さい。

1.商売上の行為かどうかの判断が必要
消費税は「事業者が事業として」行う行為にのみ消費税が課されます。法人は事業活動を行う目的で設立されるものですから、法人が行う行為は全て「事業として」行っている行為とされ、消費税計算上の判断は不要です。
しかしながら、個人事業者には商品を仕入れて販売する商売人としての行為と、日々の生活者としての行為(スーパーで晩御飯の食材を購入したり等)が発生します。
当然消費税が課されるのは前者のみですから、「事業として」の行為かどうかの判断が必要になります(店舗兼用家屋の譲渡は店舗部分だけが消費税の計算対象となる等)。

2.複数の所得区分から消費税の資料を抽出する必要がある
消費税は所得税の計算資料を基に計算するケースが多いですが、所得が複数ある個人事業者の方は、全ての所得の中から消費税が課される取引内容を抽出する必要があります。
例えば、事業所得、不動産所得、譲渡所得、山林所得等の中から課税売上、課税仕入の資料を集計する必要があります。
特に譲渡所得は集計漏れがしやすくなっていますので要注意です!

3.納税義務の判定
個人事業者の納税義務は前々年(基準期間)の課税売上が1千万円超えているかどうかで判断します。
法人の場合は前々事業年度が1年未満の場合は前々事業年度の課税売上高を1年換算して1千万円との比較を行いますが、個人事業者の場合には前々年に開業して、開業初年度は営業活動を半年しかしていなくても1年換算の必要はありません。

4.申告期限
消費税の確定申告書の提出期限は原則として課税期間終了後2ヶ月以内とされていますが、租税特別措置法の規定により個人事業者の12月31日の属する課税期間は翌年の3月31日が消費税の申告期限とされています。

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Q.平成22年度の税制改正について教えてください。
 私は今年個人事業を法人組織に変更しようと考えていますが、平成22年度の税制改正で法人成り時に注意しないといけないことが増えたと聞きました。その内容について簡単に教えて下さい


A.
平成22年度の税制改正は租税回避を防ぐ目的で創設された規定ですが、租税回避目的でない事業者の方にも影響の大きい内容となっています。

今回の改正内容を簡単に説明しますと、以下の2点に要約できます。
1.新規設立法人設立の場合
新設法人(事業年度開始日現在の資本金額が1000万円以上で、基準期間(※1)が無い法人)の場合、設立1、2期目(基準期間が無い事業年度)等は課税事業者となりますが、この期間中に購入金額が税抜き100万円以上の固定資産(土地等を除く、以下「調整対象固定資産」)を購入しますと、購入後3年間(※2)は消費税の納税義務が免除されなくなるという規定です(購入した課税期間が簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除く)。 また、この3年間は簡易課税制度の適用を受けることができなくなります(原則課税のみ)

2.課税事業者選択届出書を提出した場合
本来は免税事業者に該当する事業者が課税事業者選択届出書を提出しますと基準期間における課税売上高が1000万円以下でも、課税事業者となります。 このとき最低2年を経過しなければ課税事業者の選択を止めることはできませんが、その2年間の間に調整対象固定資産を購入しますと、1.と同じく購入後3年間は消費税の納税義務が免除されなくなってしまいます(簡易課税の適用も不可)。

したがいまして、お尋ねの状況の場合、個人事業者を法人成りしたときに資本金が1000万円以上で設立しますと、まず強制的に設立2年間は課税事業者になりますし、さらに法人成りに伴って個人から備品・車両、内装等で100万円以上のものを引継ぎ(購入)しますと、さらに3年間(※2)課税事業者となってしまいますので注意が必要です。

(※1)基準期間…納税義務の判定の基礎となる期間。通常法人は前々事業年度。
(※2)正確には調整対象固定資産の仕入れ等の日の属する課税期間から当該課税期間の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間


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Q.還付加算金を受け取った場合の消費税の取り扱いについて教えてください。
前期の決算に関して法人税申告をしたところ前期中間納付した法人税額が還付されてきました。
ところが、振り込まれた金額を確認してみると、還付金とともに還付加算金なるものが上乗せされて振り込まれているようです。
この還付加算金について消費税はどのような取り扱いをするのでしょうか?


A.
還付加算金とは、税務署長等が還付金を還付する際に、納付日又は申告期限から実際に還付した日までの日数に応じて納税者に対して支払われる金銭のことをいいます。

その計算が日数に応じた利率を乗じて計算(利息計算)するものであることから、預金利息や貸付金利息と考え非課税ではないかと思われる方も多いです。

しかしながら、税金の納付漏れや滞納があった場合に同様の計算を行う延滞税及び利子税が税金としての立場をとっており(国税通則法60(4)、64(3))、消費税の課税関係が生じない不課税取引であるとされていることから、還付加算金も同様に不課税取引となっています。



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